マルクト広場 Markt

ブリュージュのマルクト広場は、ブリュッセルのグランプラスにもひけをとらない美しさと開放感のある場所です。主な見所を簡単にご紹介しましょう。

 

一番目立つのは、ブリュージュに近くなると電車の窓からも見える鐘楼 Belfort でしょう。ブリュージュのランドマーク的存在です。

また、ひときわ立派なネオゴシック様式の建物は、破壊や火災によって何度か立て替えられ、1920年に最後の部分が完成したものです。隣にある郵便局も、同じ時期に再建されたものです。

広場の中央には、1309年にフランスのフィリップ4世「端麗王」に対して反乱を起こした英雄ヤン・ブレイデル Jan Breydel とピーテル・デ・コーニンク Pieter de Coninck の銅像があります。彼らはメッテン Metten と称されるブリュージュの軍団を率いて、フランス軍を撃破したことで知られます。ブレイデルは食肉商人、デ・コーニンクは織物業者でした。

14世紀前半のフランス王・フィリップ4世は、毛織物で栄えていたフランダースの富を目当てに勢力図を拡張しようとしていました。フランスとフランダースの間の緊張は高まり、1302年の黄金拍車の戦い Guldensporenslag が起こります。これは現在のコルトレイク市近くでの戦闘。フランダース市民の組織した歩兵は、地形を活かしてフランスの騎兵を打ち破り、貴族の持つ黄金の拍車を戦勝品として大量に獲得します。フランダースの輝かしい戦勝の記憶として語り継がれている歴史です。このときブレイデルはフランダース軍に肉を配給し、戦闘にも参加したと考えられています。

その後、アティス=シュル=オルジュ条約 Treaty of Athis-sur-Orge(1305年)を不服として、1309年にブレイデルは同志デ・コーニンクとブリュージュで蜂起します。不撓不屈のフランダース精神を象徴するヒーローとして町の中心に銅像がそびえているのです。

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