船矢祐美子(ふなや・ゆみこ)が出演する舞台カラオケ・ディアローグス。
現代ダンスの舞台で7人のダンサーが、カラオケと哲学的な対話をテーマにパフォーマンスを披露します。「カラオケ?」と不思議に思われるかもしれませんが、だれかが歌を歌ったりはしません。舞台にはモニターが何台も用意され、セリフはそのスクリーン上にカラオケの歌詞のように表示されます。
法律や犯罪に関わる言葉が多く使われます。その言葉に呼応するようにダンサーは舞台で体を動かすという、とても実験的な作品です。なにかしら事件が起きたような設定になっていますが、加害者、被害者、目撃者の役割はダンサー同士で突如入れ替わります。構成は非常に洗練されています。それぞれのダンサーが個性たっぷりで、彼らが体を使って対話する姿に思わず見入ってしまうでしょう。
この舞台のコンセプトを生み出した振付家はダニエル・リネハン Daniel Linehan 氏。アメリカ出身で2008年からブリュッセルを拠点に活躍しています。
Daniel Linehan - The Karaoke Dialogues. Photo (c) Frédéric Iovino
VIDEO:制作リハーサル風景(下)
Photo (c) Hiroyuki Yamamoto