ブリュッセルでスウェーデン人2人射殺のテロ事件発生

ブリュッセルでスウェーデン人2人射殺のテロ事件発生

10月16日午後19時15分頃、ブリュッセル中心部のサンクトレット広場(Place Sainctelette)にて、銃撃事件が発生した。スウェーデン人の二人が射殺され死亡、もう一人も重傷を負い、現在病院で治療を受けている。当初は負傷者はタクシーの運転手と言われていたが誤りで、こちらもスウェーデン人である。

犯人はスカールベーク地区に不法滞在しているチュニジア人の男と考えられている。事件当時は蛍光オレンジのベストと、白い帽子をかぶった姿だった。スクーターで移動していると見られる。事件後すぐに犯行声明がSNSで投稿され、イスラム国へのつながりを示唆する発言がなされた。

犯行の背景としては、スウェーデンでイスラム境の枠組みに反対する活動家らがコーランを燃やすパフォーマンスを繰り返していることが考えられる。同様の行為はデンマークの極右政治家も行っている。宗教対立を煽ると問題視されているものの、両国の司法では表現の自由を理由に、現在のところ禁止されていない。

この晩、ベルギー対スウェーデンのサッカーの試合(Euro 2024予選)が開催されたため、スウェーデンのサポーターがブリュッセルに数多くいた。被害者がスウェーデン・チームのユニフォームを着用していたためか、テロ攻撃の標的となってしまったようだ。試合は1対1のまま中断され、事件のことを知ったスウェーデン・チームは中止を要請。ベルギー側とUEFAの責任者らも同意し、試合はそこで中止された。今後の対応は引き続き協議される。

事件を受けて、ベルギー政府はテロの脅威を最高のレベル4(ブリュッセル首都圏)そしてレベル3(ベルギー全体)に設定した。10月17日(火曜日)の現在、学校や交通などに特に大きな影響はなく通常通りである。

 

スカールベークで容疑者を確保

10月17日(火曜日)朝8時過ぎの速報で、ベルギーの放送局RTBFは、「スカールベークの警察が容疑者を確保した。この人物は胸に銃弾を受け、病院に搬送された」と伝えた。その後、容疑者は病院で死亡。

 

ブリュッセル在住の日本人へ

現在のところ、単独犯である可能性が高いこともあり、通常の生活を続けても特に差し支えない。

ただし、犯人と見られる男性が、イスラム過激主義に傾倒しているため、スウェーデンやデンマーク、もしくはパレスチナの武装組織ハマスと戦争状態にあるイスラエルやユダヤ関連の施設や集会には近づかないほうがよいと考えられる。

テロ警戒レベルがあがったことで、ブリュッセルの街中では普段は見られない大型の武器を携帯した警察、軍隊のパトロールが展開される可能性が高い。心理的に圧迫感があるため、特に小さな子供、未成年の心理状態にも配慮されたし。

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