顔認証システムの利用をめぐり議会に嘆願書

顔認証システムの利用をめぐり議会に嘆願書

6月13日、警察による顔認証システムの利用に反対する嘆願書が、ブリュッセル議会に提出された。

フランス語圏とオランダ語圏の八つの団体の協力によるもの。嘆願書では、顔認証システムの利用は「法的根拠が存在しないため、ベルギーでは禁止のはずだ」と主張されている。

連邦警察は倫理的問題や個々人への影響に関する問題をうやむやにしたまま、顔認証システムを使用しており、こうした利用の仕方は公共空間での個人の匿名性を脅かし、デモや集会の自由を奪うことになるうえ、個人情報の流出や不正利用の危険性もあると危惧されている。 

団体の関係者らは、顔認証システムの公共空間における個人を特定する目的での使用の禁止と、現行の利用計画についての情報開示が要求された。

ブリュッセル議会のギー・ファンヘンゲル委員長は、嘆願書を受け、決議文を作成し、必要となれば警察情報を扱う機関への聴聞を行う可能性にも言及した。

危険人物を特定するなど、警察による治安維持に資する顔認証であるが、一般市民からすると権力に監視され自由を抑圧されるという恐れにもつながっている。今後さらなる慎重な議論が望まれる。

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