ベルギーの美容師だけ営業できない! 散髪難民が国外流出そして出張「闇営業」が横行

ベルギーの美容師だけ営業できない! 散髪難民が国外流出そして出張「闇営業」が横行

長く伸びてしまった髪を切りたい。しかし、12月に入ってベルギー全国の美容室はコロナ対策で営業を停止してしまった。

仕事を停止した美容師たちが、不満に思っているのは、ベルギーと国境を接するすべての国で、これまでどうり感染対策をとりながらヘアサロンの営業が許可されていることだ。

ご存知のようにベルギーの国土は比較的小さく、車で1、2時間も走ると隣国との国境を越えることができる。フランス、オランダ、ドイツ、ルクセンブルクでは、ヘアサロンが堂々と営業している。

顧客としては、少々遠出すれば、外国で合法的に散髪をすることができるのだ。特にベルギー国境に近い隣国の街や村で、こうした「散髪難民」が増加しているという。

 

闇営業も問題

おおっぴらにサロン店舗を開業すると、目撃情報が警察に寄せられ、強制的に営業を停止させられ罰金が課せられる。

そこで、サロンのシャッターを閉じた状態で、裏口から顧客を招き入れる、もしくは美容師が顧客の自宅に出張してサービスを提供するという状態が発生している。

テレビ番組が一般の顧客を装って、ランダムに選んだ美容師に電話で出張を依頼してみると、最初の二人からは断られたが、三人目の美容師は出張に応じると回答があった。

 

隣国の美容師たちの連帯意識

ベルギーから新規の客が増えている事実に、隣国の美容師たちもすぐに気がついた。仕事が増えるチャンスだが、ベルギーの状況を考えると心苦しい。

ある美容師は、常連のベルギー人顧客は受け入れるが、新規のベルギー人顧客から予約の電話があっても断っていると話している。「だって、同じ仕事をしているベルギーの仲間たちとの連帯も大切だからね」。

 

 

(写真はコロナ対策をした美容室のイメージ画像)

 

 

 

Hiroyuki YamamotoReporter
ブリュッセル在住。青い鳥編集長。ベルギーの政治経済ニュースを現地から発信。多文化国家にして欧州の中心という特殊な状況を読み解き伝える。

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