コロナ感染の拡大を受けて、ベルギー政府はソフト・ロックダウンとでもいうべき部分的な社会活動の停止を決定した。
もっとも影響を受けるのが、月曜日から1カ月の休業を言い渡されたレストラン、カフェなど飲食業である。
飲食業 HORECAへの大打撃
レストランやカフェは1カ月間の休業となる。2週間後に状況の再確認をし、コロナ禍がおさまっているようなら、早期の再開もあるかもしれないが、今の状況を考えると見通しは暗い。
ただし、テイクアウトの提供は許可されるという。20時にはアルコール飲料の販売停止、22時にはテイクアウトも終了する義務がある。
ホテルのレストランは例外的に滞在客に対する飲食提供サービスは継続可能。
飲食業界には、救済措置が用意される。
(ベルギーではHotel、Restaurant、CafeをHORECAと総称している)
深夜からの外出禁止
ベルギー全土で深夜0時から早朝5時まで、外出が禁止される。
急病になって病院に行くなど、必要が認められる場合以外は、自宅から出てはならない。
テレワークが不可能な仕事に関しては、通勤なども許可される。
罰則はまだ発表されていないが、警察が取り締まりを行う。
個人の近しいコンタクトは1人だけ
今後1か月間、個人が近しく接していいのは自分の家庭以外では1人に限られる。
この1人については、マスクをせず、距離を気にせず近づいてもよい。
また、各家庭ごとに4人まで、マスクをする、距離をとるなどの安全措置をとれば、家に招いてもよい。
ただし、この4人は2週間、同じメンバーに固定される。
クリスマス・マーケットは中止
欧州の冬の風物詩であるクリスマス・マーケットも、今年2020年は中止となる。
同様に、骨董や中古品を扱うブロカント(蚤の市)なども中止。
去年のクリスマスの様子。
コロナの感染を抑制するために、社会活動を制限する手段として、飲食業界が犠牲になってしまった。1ヵ月の長いトンネルの先に、ビール帝国でグルメなベルギーの飲食店は生き残っていられるのだろうか。