EUで初となる国家首脳の同性結婚が実現した。ルクセンブルクのベッテル首相が結婚したのは、ベルギー人の建築家デステネ・ゴーティエ氏 。友人であるシャルル・ミシェル首相(ベルギー)も駆けつけ結婚を祝した。
ベッテル首相は現在42歳。政治的にはリベラルな民主党に所属し、ルクセンブルク市長などを経て、ユンケル欧州委員長の跡を継いでルクセンブルクの首相となった若い国家元首である。
以前から同性愛者であることを公言しており、2010年にシヴィル・ユニオンというかたちでゴーティエ氏とは結ばれていた。
あまり目立ちたくなかったという二人だが、今回の結婚で法律で正式に認められたパートナーとなる。背景には2015年1月から同性結婚がルクセンブルクで法制化されたことがある。カトリック教徒が8割以上を占める国とはいえ、国は祝賀ムードで満ちている。
同性愛に対する非寛容な風潮もあるヨーロッパで、若い首相が同性婚することでポジティブなメッセージを発信しようという目的もあるようだ。
ヨハンナ・シグルザルドッテイル前首相(アイスランド)がシビル・ユニオンで女性作家と結ばれたケース(2010年)がある。ヨーロッパでは彼女が最初といえる。(ただしアイスランドはEUには加盟していない)そしてベルギーのエリオ・ディルポ前首相が同性愛者であることを公言していることも、ベルギーでは国民のだれもが知っているところである。15.may.2015