【コラム】フランス製カツオ節は、発がん物質ゼロ?

とあるお店の方と話をしていて、カツオ節がEU持ち込み禁止と知る。まあ、魚介類系はあらかたダメなのは知っていたが、カツオ節、お前もか。

削らずに持ってくれば(手間はかかるが)風味は落ちないし、荷物のなかでかさばらないし、保存は効くし、欧州に長期滞在する日本人にとっては便利かつ心と身体に優しいアイテムの筆頭格だろう。

つらつらを考えていると、ある記事に行き当たった、2016年ミラノで開催される食をテーマにした国際博覧会で、やはりカツオ節は持ち込めないので、エクスポ開催中だけでもと政府が交渉しているらしい。(記事リンク

ベンゾピレンという発がん性物質が、いぶす課程で発生するという。バーベキューで焦げた肉を食べるとがんになるというが、えてして焦げは身体に良くない。枕崎水産加工業協同組合のサイトを見ると、ナラ、クヌギ、カシなどを燃やして、2、3週間炊く、蒸すを繰り返すそうな。

これをEUに輸出することは認められない。ならばフランスに工場を作ってしまえということになった。パリから車で5時間、ひたすら西に向かって走った大西洋側のコンカルノー Concarneau という小さな港町が選ばれた。地元は投資と雇用を呼び込むことができて喜んでいる。枕崎市は地理的な条件や、漁港としての伝統と設備、他の日系企業の存在などを勘案してコンカルノーにしたそうだ。カツオ自体はインド洋から冷凍されて送られてくる。(工場は2015年夏に設立予定)

疑問なのは、フランスで作るカツオ節は発がん性物質を出さないのか、ということだ。「本物」の味を追求するなら、日本と同じ製法になるはず。ならば、輸入禁止の日本産カツオ節と同じものがフランスでも作られるわけだ。EUのダブルスタンダードは今にはじまったことではないが、これにめげていては戦えない。健康への好影響をアピールしつづける必要があるだろう。

さらに気になるのは欧州産カツオ節の一人歩き。技術を習得したコンカルノーの職人が独立してカツオ節を作るのではないだろうか? 劣化コピーが出回るのが不安。やれやれ文化の伝播にはつきものか。

枕崎水産加工業協同組合

コンカルノー観光局

コンカルノー市役所

漁業博物館

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