ハンガリーのナブラチッチ・ティボル Tibor Navracsics 氏が、欧州委員会の文化コミッショナーに就任する人事を否決され、他のポストにあてられることになった。
ユンケル新委員会は、9月に27人のコミッショナー候補とそのポストを発表したが、そのうちの何人かは問題発言や能力の欠如を理由にコミッショナー就任に反対する動きが出ている。
ハンガリーから送り込まれたティボル氏もその一人で、彼が2010年に法務大臣に就任した後、圧倒的勝利の選挙で得られた議席をもって憲法を改正し、メディア規制を強化し、ロマ民族に対する治安対策として刑法を改正するなど、欧州委員会も眉をひそめる政策を数々実施してきた。
現在行われている欧州議会のヒアリングでもマイナス・イメージを払拭できなかった。結果として14対12で反対が多数となり、ユンケルの人事案は見送られた。6.sep.2014
【プロフィール】ナブラチッチ氏は1966年生まれの現在48歳。2010年から4年間、行政・司法大臣、それ以前に外務・貿易大臣を数ヶ月務めた経験を持つ。母国ではフィデス=ハンガリー市民同盟 Fidesz-Magyar Polgári Szövetség というキリスト教中道右派政権に属する。
Photo:© European Union, 2014