休暇中のアメリカ人軍人がタリスでのテロ事件を阻止

8月21日、アムステルダム発パリ行きの高速鉄道タリスの車内に、カラシニコフやナイフで武装した男性が現れた。偶然、旅行中だったアメリカの空軍兵と州兵、その友達の3人が取り押さえて、最悪の惨事は回避された。

容疑者はブリュッセル市内モーレンベーク地区在住のモロッコ系のアイユーブ・エル・ハッザーニ(25)。テロ対策部隊がマークする人物だった。カラシニコフの他、拳銃、銃弾270発やカッター、ナイフ類、石油などで武装していたが、トイレで銃弾を装填する音に乗客のひとりが気がついたのが幸いしたようだ。

モロッコ在住の兄イムランが、フランスのラジオ番組のインタビューに答えて、アイユーブのテロリズムへの関与を否定した。「彼はベルギーにいてマルシェで働いている、生活は大丈夫だと言っていたが、どうやらお金がなくて困っていたようだ。私の兄弟はテロリズムとは関係がない。我々はモスリムであり、人を尊重する」。

フランス北部のアラス駅で逮捕され、その後パリに移送された。収監時に裸足で目隠しをされていたことに弁護士が抗議したが、警察は靴をはくことを容疑者自身が拒否したことと、テロリズムなど重罪の場合はアイマスクをさせるのが通常であると反応した。

アイユーブを取り押さえた3人のアメリカ人には、フランスのオランド大統領からレジオンドヌール勲章が、ベルギーのミシェル首相からメダルが授与された。

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