数々の賞を獲得しているベルギーの発泡ワインが、日本上陸を目指している。
「エオールの歌」という名前のワイン醸造所は、フランスのシャンパーニュ地方から200キロという近い距離。つまり国境を超えて密接につながる土壌とワイン作りの文化が、2010年に創業という新しい挑戦を可能にした。

シャンパーニュの伝統を受け継ぐ新しいベルギー産ワイン
最初のきっかけはシャンパーニュの醸造家がもたらした。もともとジャガイモなど普通の農作物を作っていたベルギーの土地を購入したいという申し出に、それだったら自分たちでワイン生産を手がけようという発想で、ユベール・ウーバンク・ド・ウェスパン社長が家族と共に事業を開始した。
「エオールの歌」の土壌は石灰質でミネラル分を提供し、繊細な酸味を与える。
AOC、つまり原産地呼称の法律があるため、シャンパーニュを名乗ることはできないが製法もフランス式の伝統的なもの。ここで特徴的なのが、タンクでの一次発酵のあとにボトル内で二次発酵させること。そして最低でも18ヶ月熟成させたあとに、瓶内の澱を取り除く手間のかかる作業をすることだ。
自然が相手の事業のため、苗木の状態からワインに適した成熟した木に育つまで時間がかかる。それでも人気に後押しされて生産量は倍増していき、2025年現在ではベルギー国内では最大となる54ヘクタールの畑面積から年間30万本のワインが生産されている。
主な銘柄Brut Blanc de Blancsは、シャルドネ品種のみで作る。淡く黄金に輝き、極めて繊細な泡が立ちのぼる。リンゴや梨の果実を思わせるさわやかな味わいに、長期間熟成によって演出されるナッツのような深みが加わる。
美食とワインの味に通じた日本の愛好家たちに向けて、近年とみに評価が高まるベルギーワインを積極的に紹介しようと、大阪万博のベルギー・パビリオンでもこのワインが販売されている。シャンパーニュの伝統を引き継いだベルギーの新しいワイン。日本市場で今後の活躍が期待される。
website
www.chantdeole.be


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シャンパーニュやブルゴーニュなど高級ワインの産地と同じ石灰質の土壌で育ったシャルドネ品種

