牢屋からアミーゴへの誤訳

牢屋からアミーゴへの誤訳

ブリュッセルのグランプラスの市庁舎の裏側は、アミーゴ通り(Rue de l'Amigo 仏)といいます。アミーゴは友達の意味ですが、これはスペイン語です。

なぜそうなったのかというと、今のベルギーがまだ存在していなかった昔、新生ローマ帝国のスペイン王朝がこの地を支配していた際に、駐屯していたスペイン兵がオランダ語からスペイン語に翻訳したのです。

しかし、スペイン兵たちは、ひどい勘違いをしていました。その通りにはかつて牢屋(Vrunte 蘭)があり、通りの名前は牢屋通りだったのです。

おそらく彼らはそれを似ている単語の「友達」(Vriend 蘭)だと思い込んで、アミーゴ!と意訳(誤訳)してしまったわけです。

フルンテとフリント。似てますか? まあ、似てなくもないでしょう。ははは。愉快ですね。


どうしてそんな初歩的ミスが放置されたのか、歴史ミステリーはさておき、この通りにはホテル・アミーゴという高級ホテルが実際に存在します。グランプラス至近にご宿泊されたい方は、これ以上ないほどの立地ですよ・・・と。

(アミーゴ通りから市庁舎の中庭を見る。その奥がグランプラス)

ベルギーを深く知りたい方におすすめ歴史コラム

すべてのコラムを表示する

おすすめ新着記事