言語学習をテーマにした本

言語学習をテーマにした本

60歳からの外国語修行』は青山南さんがメキシコの語学学校でスペイン語を始める体験記。著名な翻訳者の方だし、そう苦労しないのでは…と思ったら大間違いで、歳を憂いながらの奮闘がコミカルに語られます。言語学習は平等に大変なのですね。

稲垣美晴さんの『フィンランド語は猫の言葉』はフィンランド語習得に格闘する3年間の留学記。1981年に発行された古い本ですが、そのあまりの面白さに何度も読み返し、ベルギーまで持ってきました。

「ニーンニーン」と響くようなフィンランド語は日本人からしたらつい笑ってしまうような音の語彙が多く、楽しませてもらえます。また生活習慣や厳しい冬など、なかなか想像のつかない別世界の話も興味深いです。

ポケットに外国語を』はスラブ言語学者の黒田龍之介さんがリトアニア語の現地サマーコースに参加したり、ロシア語とどう異なるかを調べるためにベラルーシに行ったりする話です。

言語を学ぶというのは同時にその背後にある歴史や文化を学ぶということがわかるエピソードがたくさん出てきます。

(日本語教師・とも)

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