2025年4月13日から10月13日まで、大阪の夢洲で万国博覧会が開催される。世界150ヵ国と25の国際機関が「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマで未来に向けた技術とアイデアを集結させる。
ベルギーもパビリオンを建設して参加する予定で、連邦政府の元防衛大臣のピーテル・デクレム氏が「BelExpo」の委員長に就任し目下準備が進められているところだ。
上の写真は、ベルギー・パビリオン外観の3Dイメージ。建物面積は768平方米。港や水路に恵まれた国らしく「水」の要素もデザインに取り入れられているという。
このパビリオンでは、ベルギーの強みである生活の高い質、文化科学の充実したプロジェクト、先進的なエコシステムを紹介すると同時に、お馴染みのチョコレート、ビールその他の料理、もちろんソフト・ジンジャーブレッドも提供される。
Theme "Saving Life"
いくつかのテーマ設定のなかから、ベルギーは「いのちを守る」を選択し、ヘルスケア、バイオ技術、医薬、公共衛生の分野の貢献を紹介する。
2021年のワールド・インデックスで、ベルギーは「ヘルスケアのイノベーション」の分野で世界9位、欧州4位にランクインした。コロナ禍の際、ベルギーはワクチンの開発・生産拠点として機能し、日本を含め世界に輸出されたことも記憶に新しい。
パビリオンの構成
ベルギー・パビリオンは国、ブリュッセル、フランダース、ワロンと4つの区分が設けられている。
【ベルギー国全体】ワクチンの開発、生産、輸送
【首都ブリュッセル】医療ロボットとAI
【フランダース地方】「命の環」をキーワードに人間の命の各ステージにおける最新の診断および治療技術
【ワロン地方】「デジタル双子」という概念で、生活習慣の変化がその人にどう影響を及ぼすのかAI技術によるシミュレーション
デザイン・テーマ金継ぎ
病気の治療が中心にあるパビリオンにあってデザインのテーマに選ばれたのは「金継ぎ」である。この陶磁器の修復技法は、割れや欠けなどダメージに意味を見出す日本の美意識を象徴している。
ベルギーの最先端技術が金継ぎの精神といかに呼応し合うか、来年春からの大阪万博が楽しみだ。
BelExpoウェブサイト
https://belexpo.be
Photo (above) © BelExpo © Carré 7
Photo (below) © BelExpo欧州でも人気の日本の美意識Kintsugiをデザイン・テーマに最新医療技術が紹介される。