【第一号店イクセル】自家製麺、こだわりメンマ、ユズ風味に特徴のある新しいお店。
Avenue des saisons 123,
1050 Ixelles
+32 (0)2 648 73 70
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レストランKAMOがあった場所に2014年10月、麺真という名のラーメン店ができた。(写真上:塩ラーメン)
ここでは加藤さんと小ノ寺さんの二人でラーメンを作っている。二人ともブリュッセルの日本料理店で経験を積んできたプロフェッショナル。お寿司や居酒屋メニュー全般をこなせる技は持ちつつも、ラーメン1本にしぼって勝負することにした。
ブリュッセルにある他のラーメン店が北海道で作られた麺を日本から輸入して使っているのに対して、麺真は小麦はベルギー産、毎日店内で製麺という「こだわり」を見せている。日本の粉も試してみたが、どうもベルギーの水にはベルギーの小麦が一番合うと、メニュー開発段階で分かったという。ほんのり薄く茶色いニュアンスのある色に、しっかりとした味わいが印象的な個性的な味に仕上がった。
スープは「ゆず塩」「塩」「しょうゆ」「味噌」の4種類。11月初旬の訪問時には残念ながら「ゆず塩」は材料切れで試すことができなかった。すでに来店している友人のアドバイスを尊重して今回は「塩」にトライ。トンコツをベースに、しっかりとした魚粉(イリコやカツオブシなど)風味が効いた味。
トッピングはチャーシュー、メンマ、煮卵、モヤシ、ネギ。一番印象的なのは、店名(麺真)にもなっているメンマ。しっかりと肉厚で食べごたえがある。聞くと、加藤さんの親友が日本でメンマを中華料理店に卸す仕事をしているという。よく飾りで入っているものとは存在感が違う。これは乾燥したものを水で戻している。が、とても乾燥していたとは思えない旨味。いや、干しシイタケや干し貝柱のように乾燥させてこそ凝縮される味と香りなのだろうか?
チャーシューは素直なサッパリ味。個性の強いスープと合わせるには、濃い味付けのものよりも好感が持てる。トッピング各種の追加や麺の大盛りもお願いできるので、空腹具合によってお願いするとよい。取材時には餃子メニュー開発中ということで食べられなかったが、近いうちに自家製で提供されるという。
すべてお店で手作りの味は、大量生産の世にあって嬉しい。魚介スープという選択肢が増えたのも喜ばしい。ブリュッセルのラーメン史に新たな一ページが開かれた。
追記:ゆず塩味はその後再開。餃子も昼・夜とサービス開始。(2015年1月)
(写真下:味噌ラーメン、欧和ビール)