チルチルのひとりごと ベルギー産であること

ベルギーと聞いてイメージするアイテムは?イメージではワッフル、ビール、ムール貝、フリッツ、ダイヤモンド、、、。

では、それが「主な産業ですか?」というと、経済の数字を見るとそうではありません。ワッフルなどという、ふわっと軽く甘い食べ物で、国庫が潤うわけはないのです。強いて言えば、3時のおやつとして我々の空腹を満たすだけですね。笑

実際にむずしい統計資料をひっぱりだして見てみると、輸出の金額が大きいのは、薬、化学品、自動車、機械、金属、プラスチックなど、ちょっとサイエンス寄りのものが多いようです。

昔、学校で学びましたね。原材料を輸入して、付加価値をつけて、外国に売り、貿易を黒字にして頑張るんだと。ベルギーもその工業国パターンです。こういう工業国では時間のかかる手作業は工賃の安い発展途上国に依頼して、自分たちは頭脳ワークだけをするんだと、そういうふうにも学びました。そして、それは真実なのでしょう。

だがしかし、だがしかし、、、クリエイティブでいることの原点は「手作業」であり「工場」であり、そこにロマンを感じるのも人間の本能です

自国で作られたものに愛着を感じるのも当然ですし、そのブランドが香港あたりの資本に買収されてしまうと、なんだか悲しい、そんな裏側は知らなきゃよかった。せめて、制作の現場はその土地の文化を大切にする空気を守って欲しいものです。

先日、街でお買い物をしていたら、ヴィンテージの洋服を売っているマダムがポップアップ店を出していました。そこで紺のコートに出会ったのですが、調べてみると今は存在しないアントワープの洋服店で、司法警察のユニフォームを作っているブランドでした。

不思議なことに、内ポケットに名前まで入っているのに、着られた形跡がまったくない。新品のまま古くなってしまったデッドストックというやつです。サイズもぴったり。普通の既製服にはない歴史をもった一品なので、買って着てみることにしました。

このコートは、室内では紺色に見えますが、太陽の光で見ると明るい青になります。表はウールで、裏地は光沢のあるサテン生地。ノッチド・ラペル・カラーで、銀の3つボタンがついています。

ボタンには中央のライオンの図案を取り囲むように、BESTUUR STRAFINRICHTINGENという文字が浮き彫りにされています。オランダ語で「刑務管理本部」みたいな意味でしょうか。ちょっと看守の気分ですね〜。ボタンは別のものにつけかえようかな。

他国で作られたという表記もないので、おそらくこれはベルギー産なのかと思います。国の機関の御用達ですし。

それなりの付加価値が生まれないかぎり、工業製品だとしてもMADE IN BELGIUMではいられないでしょう

実際に意外なものが、ベルギーで作られているのです。記事にはなっていないけれど、私のアンテナにひっかかっている面白いネタは豊富にあります。そういった意味で、どんな製品がこの国で生まれているのか、工場やアトリエを取材して、またお伝えできたらいいな〜と思う今日この頃。 

 

4.feb.2020 by Tyltyl

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