ミチルのひとりごと ユニフォームを着ないベルギー人

まだベルギーに住みはじめて間もないころ、同僚と一緒に会社の近くの美味しいと評判のタイレストランにランチに行ったことがある。

私が店内のテーブル席の真ん中の通路を歩いていたその時、あるテーブルの人から、ちょっと、ちょっとと手招きされて呼ばれた。

何だろうと思って、側に寄ってみると、

お姉さん、注文いい?」と言って、こちらの都合も聞かず、様々なメニューを私に注文する。私は、そのレストランのウエイトレスの女の子だと思い込まれてしまったようだ。

メニューに目があるので、こちらの顔はまったく見えていない様子で、さえぎることが難しい。

注文を聞き終わった後、私は苦笑いしつつ、「ごめんなさいね、私はここの従業員ではないのですよ」と伝えて、お店の人を呼んだ。

そして、自分のテーブルに戻り、一部始終を見ていた一緒にいた同僚たちに、「ここでアルバイトされてもらえそうだね、ハハハ」と笑いのネタにされた。

そのときは、まあアジア人の顔だから、タイ人と間違われたんだなあ、それにしても、格好で分かりそうなものなのに、、、くらいにしか考えていなかったのだが、そういえば、ベルギーのカジュアルなレストランやお店だと、店員がまったくの私服でいるため、一体その店のお客さんなのか、店員なのか、区別がつきにくいということを感じるようになった。

だいたい日本だと何らかのユニフォームを着て、私服だったとしても名札をつけていたり、区別できる部分があるように思う。しかし、こちらベルギーでは、医者でもラフな服装のまま診察したりする人も少なくない。

フラットで対等な関係、と言うとたいそう聞こえは良いが、誰が誰だか分からないのは、ちょっと問題ではないだろうか? と個人的には思ったりもする。

もちろん、高級レストランなどで、きちんとしたエプロン等をつけて、給仕してくれる場合もあるから、そこにはある一定のヒエラルキーがあるのかもしれない。

衛生面なども考えると、日本の方がキレイ好きで、きちんとそういう細かいところまでオーガナイズされているってことなのだろうと思うが、ベルギーと日本の小さな違いをユニフォームの有無に見つけた気がする。

皆さんは、ユニフォームがあるのとないの、どちらがいいですか?

 

Mytyl 7.jul.2019

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